妊活大学の企画を発案した池上文尋と申します。
私が初めて不妊治療に関わったのはセローノジャパン(製薬企業)に入社した1995年からですので、もう27年になります。自分の人生の半分は不妊治療に関わってきたことになります。
特にオールアバウトでは16年間、メディア側の人間として不妊治療の現場を取材し続けてまいりました。
実を言うとこのように先生方と一緒にメディアを作り上げてきたのも
「不妊治療を社会的認知させ、普通のものにすること」
「生殖補助技術を誰もが享受できること」
をメディア広報を通じて成し遂げるのが主たる目的でしたので、不妊治療分野における自分の仕事はある程度終わったのかなと思っていました。
しかし、2022年に入り、保険適用になったことで医療現場と患者さんの混乱が生じてしまい、間違った知識や認識が広まってしまったことと、不妊分野は儲かると思って、様々な異業種からの参入により患者さんが惑わされる事例が増加していることから、不妊治療の分野はおかしな方向に進んでいることに危惧感を持ちました。
また、自分の持つその感覚について親しい先生方と話し合ったところ、同じような意見を持つ先生が多いということが分かりました。
特に不妊治療がビジネス化されていくことにより、本来の医療の目的から外れていくことに危機感を持っておられるドクターが多いということです。
そこで、今回、「妊活大学」という企画により、正しい知識と認識作りのためにきちんとした妊活の知識を身につける学びの場を作っていこうというのが趣旨となります。
不妊治療における知識は断片的なものが多く、統合された知識を身につけることは難しい状況にあります。今回はそれを現実化していくものとなります。
妊娠・出産・育児についての知識を総合的に学び、議論、共有していく「知の生態系」を作っていきたいと考えております。
日本に幸せな家庭を作っていくための学校です。同じ志を持つ方々との出会いと学びの旅をご一緒出来ることを心より楽しみにしております。
妊活大学プロデューサー&編集長 池上文尋